夜尿症・便秘症について
〈初めてのご予約の方へ〉
土曜の午前中は大変混み合うこともございます。初診では、ご相談や問診を充分に行いたいと思っておりますため、土曜日の場合は「午後」をお勧めしております。ご理解、ご協力の程、宜しくお願いいたします。
夜尿症について
5~6歳を過ぎても、夜間のお漏らしが月に数回以上みられる場合「夜尿症」と呼ばれます。
夜間のお漏らしは3歳で3人に1人、5歳で5人に1人、小学校低学年で10人に1人、高学年でも20人に1人程度にみられると言われています。つまり、夜尿症は年齢が上がるにつれ改善していきますが、治るまでには長い期間がかかる方も多いとも言えます。
一方、生活習慣の改善や、お薬等による治療を適切に行うことで、年間の治癒率が2~3倍も高くなることが知られています。
夜尿症の治療にはご家族の協力だけでなく、お子さまご自身の「治したい」という気持ちが大切です。当院では、未就学児には主に生活改善に取り組んでいただき、成功した日にはお子さまが自分でカレンダーにシールを貼ることや、たくさん褒めてあげることなどのアドバイスを行っています。お子さまご自身の「おねしょを治したい」という気持ちが強くなってきたタイミングで(小学生になってからのことが多いですが)、薬物療法の追加を検討します。
幼稚園や保育園の「お泊り保育」を控えて、受診するかどうか悩まれる場合も多いかと思います。是非、早めにご相談ください。生活改善に取り組んでいただき、それに慣れていただくのにもある程度の期間が必要です。また、お子さまの状況によっては、一時的に「お薬」を使用することも考えられますが、その場合にも練習期間が必要になります。
お子さまによっては、ご兄弟やお友達との関係など、デリケートな悩みである場合もあります。保護者さまのみの受診・相談もできますので、遠慮なくご活用ください。
便秘症について
子どもの便秘症は10人に1人、あるいはそれ以上と考えられており、決して珍しいものではありません。
- 排便回数が週に3回より少ない、
あるいは5日以上出ない日が続く - 例え毎日あるいは1日に数回排便があったとしても、ウサギの糞のような小さな便が少量ずつ出てスッキリ感がない
- 排便時に肛門部が切れて出血したり、痛がって泣いたりする
以上のような場合には便秘の疑いがあります。
排便時の苦痛を経験したり、トイレットトレーニング中に厳しく叱られたりすると、2~3歳のお子さまは排便を我慢するようになり、便意(ウンチがしたい感じ)を逃してしまいます。便が腸の中に長くとどまると、便の中の水分は腸壁から吸収され、便は更に硬くなります。ますます排便に苦痛を伴うようになり、便を我慢してしまう「悪循環」に陥ります。そして、常に便が腸(直腸)にある状態が続くと、腸はだんだん鈍感になり、便意そのものを感じにくくなってしまうのです。最悪の場合には、便意を感じないまま、硬く大きくなった便の塊の周囲から下痢のように便が漏れ出してしまう「異糞症」という状態を招いてしまうこともあります。そのような状態に至ると治療に難渋し、専門医の継続的支援が必要となる場合がありますし、お子さまにとっては、身体的に苦痛であるばかりでなく学校生活などの日常生活に支障を来すこともあります。
少しでも思い当たること、気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。風邪などで受診された「ついで」でも構いません。幼少時からの快食・快便を目指し、一緒に考えてまいりましょう。